松戸市と市川市の合併に伴うコストについて。それを上回るだけのメリットは存在するだろうか?
2026年5月18日
こんにちは。闘う行政書士の照井遼(てるいりょう)です。
今回は、市町村の合併に伴う、市民と行政の負担について過去の事例をもとに、一意見•考えとして共有します。
結論から言いますと、合併して市が巨大化すれば、コストの増加は避けられず、そのツケは私たち市民への増税や保険料の負担増として跳ね返ってくるという懸念が存在します。
松戸市と市川市が合併して、政令指定都市になることが、その負担を上回るメリットにつながるでしょうか?
①新庁舎建設やシステム統合で消えた数百億円
二つの巨大な市が一つになるということは、バラバラに動いていたシステムや施設を一つに作り直すということです。
過去の同規模合併の代表例として、旧浦和市・大宮市・与野市が合併して誕生した「さいたま市」があります。
政令指定都市化に伴い、市のシンボルとなる「新庁舎」の建設が進められていますが、昨今の物価高や建築資材の高騰もあり、総事業費は当初の予定を大きく超え、約769億円にまで膨れ上がっています。
また、市役所の心臓部である「住民基本台帳」や「税務・福祉システム」の統合にも途方もないコストがかかります。
100万人規模のシステム統合となれば、数十億円から百億円規模の血税が、ただシステムを繋ぎ合わせるためだけに消えていくことになります。
②逃れられない「国民健康保険料」の値上げリスク
そして、市民の皆様に直接降りかかる最も恐ろしい負担が、保険料や各種手数料の「統一」です。
一般的に、市町村合併に伴う最大の課題は「保険料水準の決定」であると指摘されています。
二つの市が合併する場合、国民健康保険料や介護保険料は、最終的に同じ基準に統一しなければなりません。
この時、財政を安定させるために「保険料が低い方の市が、高い方の市の基準に合わせられる(値上げされる)」という事態が過去の合併で相次ぎました。
松戸市と市川市は、全く異なる歴史と財政状況を持っています。
もし合併すれば、現在松戸市で受けられている手厚い独自サービスが削られたり、安い方の料金が高い方に合わせられ、負担増を強いられる世帯が続出するリスクが極めて高いのです。
政令指定都市という「ブランド」に固執する必要性はどこに?
「政令指定都市になれば権限が増えて街が発展する」という言葉は、一見響きが良いかもしれません。
しかし、その裏側で、数百億円のシステム統合費用や新庁舎建設費が私たちの税金から支払われ、毎月の保険料が引き上げられては本末転倒です。
市を合併して巨大化させるのではなく、今の松戸市のサイズのまま、無駄を削ぎ落とし、市民の顔が見える距離感を大切にすることの方が重要ではないでしょうか?
今後も問題提起を続けてまいりますので、よければ忌憚なくご意見をお寄せください!