【市政コラム】松戸市「すぐやる課」は今どうなっている? 年間4,000件超の要望、その半分は”あの依頼”だった
2026年9月22日
こんにちは。闘う行政書士の照井りょうです。
本日は松戸に住んでいなくても、一度は聞いたことがある「すぐやる課」について共有させていただきたいと思います。
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全国で初めて誕生したこのユニークな部署は、2026年10月で発足57年目を迎えます。
「名前は有名だけど、実際に今は何をしているの?」「本当にすぐやってくれるの?」――今回は、松戸市が公表している最新データをもとに、すぐやる課の”今”を読み解いてみます。
■誕生のきっかけは「お役所仕事」への反発
すぐやる課が誕生したのは昭和44(1969)年10月6日。
当時の松戸市は高度経済成長の中で東京のベッドタウンとして発展し、毎年2万人のペースで人口が増えていました。
市はインフラ整備を急ピッチで進める一方、壊れた側溝の補修や道路上の動物の死体処理といった身近な問題にすぐ対応できず、「お役所仕事」というイメージが根付いていたといいます。
そこで、たらい回しをなくして迅速に解決するために、当時の松本清市長――ドラッグストア「マツモトキヨシ」の創業者です――の発案で生まれたのがすぐやる課でした。
モットーは今も変わらず、「すぐやらなければならないもので、すぐやり得るものは、すぐにやります」。
当時は海外でも話題となり、オーストラリアでは「Today-go課」と紹介されたこともあるそうです。
■データで見る2025年度のすぐやる課
では現在、どれくらいの依頼が寄せられているのでしょうか。
松戸市の公表によると、令和7年度(2025年度)の要望件数は合計4,071件、発足当初からの累計は186,851件にのぼります。
内訳を見ると、意外な事実が浮かび上がります。
最も多かったのは「スズメ蜂などの巣の駆除」で1,914件。全体の約47%、つまり依頼のおよそ半分がハチの巣の駆除なのです。
次いで多いのが道路まわりの依頼です。
壊れた側溝のふたなどの補修が546件、道路などの補修が362件、側溝などの掃除が128件。これらを含む土木関係をすべて合計すると約1,500件で、全体の4割近くを占めます。
そのほか、動物の死体処理が202件、他課への通報による処理が217件。
すぐやる課で直接対応できないものは担当部署につなぐ、いわば「市役所の総合窓口」の役割も果たしていることがわかります。
発足当時の主な課題が「側溝」「道路」「動物の死体」だったことを考えると、半世紀以上たった今も、すぐやる課は市民の足元の困りごとに向き合い続けていると言えそうです。
■ハチの巣駆除は無料。ただし条件あり
依頼の半分を占めるハチの巣駆除について、知っておきたいポイントをまとめます。
ちょうど今、秋はスズメバチの巣が大きくなり危険が増す時期なので、ぜひ覚えておいてください。
すぐやる課の職員がハチの巣を駆除した場合、費用は無料です。
対象はスズメバチやアシナガバチの活動期の巣で、場所は市内の住居とその敷地内。法人の事業所や、マンション・アパートなど集合住宅の共用部分は対象外です。
また、次の点にも注意が必要です。
屋根に上る必要がある場所や、脚立が置けない足場の悪い場所での作業はできません。
駆除には所有者や居住者の立ち会いが必要で、作業時間は平日の「午前」か「午後」の指定のみとなっています。
ミツバチやドロバチ、ハナバチ、ハチがいない古巣などは駆除の対象外です。
依頼方法は電話(すぐやる課:047-366-7302)が基本ですが、夏場は電話がつながりにくいため、メールフォームや松戸市公式LINEでも受け付けています。LINEなら「通報・報告」メニューから依頼できるので、覚えておくと便利です。
■「なんでもやる課」ではありません
名前のインパクトから誤解されがちですが、すぐやる課にも守備範囲があります。
「庭の草刈り」や「家の掃除」など個人的なことは断っており、「なんでもやる課」ではないと市も案内しています。
あくまで公共の場所の安全や、市民が危険を避けるための業務が中心。
「自分の家のこと」なのか「地域みんなに関わること」なのか、依頼前に一度考えてみるとスムーズです。
■全国に広がり、そして消えていった「すぐやる課」
松戸の取り組みは全国の自治体に広がりましたが、現在は廃止した自治体もあり、松戸市でも何度か廃止が検討されたものの、そのたびに職員が発足当時の想いを受け継いで続けてきたと言われています。
年間4,000件という数字は、裏を返せば「どこに相談すればいいかわからない困りごと」がそれだけ市民の暮らしの中にあるということ。
縦割りになりがちな行政の中で、まず現場に行って、その場で直すか担当につなぐ――その仕組みが半世紀以上続いていることは、松戸市が誇っていい伝統だと思います。
■まとめ
・すぐやる課は1969年、マツモトキヨシ創業者の松本清市長の発案で誕生した全国初の部署
・2025年度の要望は4,071件。約半分がハチの巣駆除、約4割が道路・側溝関係
・ハチの巣駆除は条件を満たせば無料。電話・メール・LINEで依頼できる
・個人的な作業は対象外。「なんでもやる課」ではない
身近な困りごとに気づいたら、まずはすぐやる課へ。57年目を迎える松戸の名物部署を、上手に頼ってみてください。
(出典:松戸市公式サイト「すぐやる課の誕生」「すぐやる課への要望状況」「ハチの巣駆除・相談について」ほか。データは2026年9月時点で確認)
▼令和8年8月千葉豪雨で被災された方への支援情報 更新日(2026年9月15日)
https://www.city.matsudo.chiba.jp/kurashi/anzen_anshin/saigai/hisai.html
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