照井りょう(てるいりょう)千葉県松戸市

【第3回】平和な「姉妹都市交流」が抜け穴に?地方自治体を狙う情報収集の罠

こんにちは!
闘う行政書士の照井遼(てるいりょう)です。

シリーズで中国の国家情報法について連載しておりますが、今回はその第3回目です。

【第1回】中国「国家情報法」が日本社会に突きつける見えない脅威 はコチラ
【第2回】「うちの社員がスパイに?」日本企業が直面する中国人雇用の法的リスクはコチラ
今回→【第3回】平和な「姉妹都市交流」が抜け穴に?地方自治体を狙う情報収集の罠
【第4回】松戸市の事例で考える:国際都市と産学官連携に潜む特有の死角
【第5回】日本にはスパイを防ぐ法律がない!?早急な法整備が求められる理由

「国家の安全保障に関わるような機密情報は、国の中央省庁や大企業の話であって、地方自治体には関係ない」。そう思っていませんか?
今回は、実は地方自治体こそが情報収集の「ソフト・ターゲット(狙いやすい標的)」になり得るという実態について解説します。

日本の多くの地方自治体は、中国の地方都市と「姉妹都市提携」を結んだり、視察団の受け入れや文化交流を行ったりしています。
地域経済の活性化や相互理解の促進において、こうした国際交流は非常に有意義です。
しかし、国家情報法のレンズを通すと、少し違った景色が見えてきます。
前回解説した通り、第7条はすべての「組織」に対して国家情報活動への協力を義務付けています。
したがって、日本を訪れる中国側の地方政府の代表団や、現地企業、大学のネットワークなどの組織も、自国の法律に従う義務を負っています。

さらに警戒すべきは、第12条の規定です。
ここには、国家情報活動機構が関係する組織と協力関係を構築し、関連活動の実施を「委託することができる」と記されています 。

例えば、日本の自治体が推進する「スマートシティ構想」や「防災インフラ」の視察に訪れた中国の代表団がいたとします。
自治体側が好意で地域のインフラ情報や、住民の移動データを活用したシステムの概要を詳しく説明した場合、その情報が代表団を通じて中国の情報機関に合法的に(中国の法律上は)提供されてしまうルートが存在するのです。

自治体には、先端技術を持つ地元企業や大学とのネットワークがあり、住民の膨大な個人情報も集積しています。
国外メディアからも、国家情報法が国内外の組織・個人に対する監視や情報収集の強化につながりかねないと懸念が示されています。
自治体は、交流の美名の下に無防備に情報を開示するのではなく、相手が「自国の法律で情報機関と一体化し得る存在」であることを前提に、情報管理のレベルを抜本的に見直す時期に来ています。

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