【税金の行方】政務活動費で「政党機関紙」を購入するのはいかがなものでしょうか?
2025年12月21日
行政書士の照井遼です。
私たち松戸市民の税金から、市議会議員一人あたり月額8万円が支給されている「政務活動費」ですが、松戸市では、このお金が、特定の政党の機関紙の購読料に使われているケースがあることをご存知でしょうか?
「調査研究のために必要だ」というのが支出する側の言い分ですが、私は実務家として、そして一市民として、これには大きな疑問を持っています。
■ 司法はどう判断したか(判例の紹介)
実際に、この問題は裁判でも争われていますが、司法も年々厳しい判断を下すようになっています。
例えば、政務活動費の適正化を巡る一連の裁判の中で、画期的とされるのが仙台高等裁判所の判決(平成19年など)です。
この判決は、『議員としての活動と、政党や後援会としての活動は厳格に分けるべきであり、区別がつかない支出は認められない』という『厳格分離の原則』を確立しました。
さらに、この厳格な基準に基づき、他の裁判(大阪高裁の事例など)では、『自分の所属する政党の機関紙を購入することは、実質的にその政党への寄付や活動資金の提供にあたり、税金で賄うべきではない』として、支出を違法とする判断も示されています。
最近でも、2022年(令和4年)に仙台高裁が、議員の広報紙について『選挙活動の要素が含まれるなら、全額公費負担は認められない』という厳しい判決を下しており、司法の流れは『税金の使い道』に対して極めてシビアになっています。
■ 松戸市ではどうあるべきか
「他の自治体でもやっているから」「松戸市のルール(手引き)では禁止されていないから」という理屈は、納税者には通用しません。
自分の所属する政党の機関紙を「勉強のために」税金で買う。
これは一般社会の感覚からすれば、「自分のお小遣い(私費)でやってください」という話ではないでしょうか。
松戸市の収支報告書を見ると、支払先が新聞販売店ではなく『政党の地区委員会』になっているケースが散見されます。
これは形式上は新聞代ですが、お金の流れを見れば、私たちの税金がそのまま政党の財布に入っているのと変わりません。
松戸市議会のホームページに掲載されている収支報告書を確認し、政党機関紙等への支出の実態を明らかにしてまいります。