松戸市の医療的ケア児支援の課題と現状
2025年12月31日
こんにちは。行政書士の照井遼です。
先日、松戸市では、「令和7年度第1回松戸市医療的ケア児の支援のための連携推進会議」が開かれ、現場の生の声と、松戸市が直面している5つの課題が浮き彫りになりました。
松戸市は問題に対して先進的な取り組みを行っている方かと思いますが、まだまだ多くの課題が残っています。
【松戸市の医療的ケア児支援の5つの課題】
1. 学校現場の不安:巡回型看護師で子供を守れるか
今年度から、小中学校の看護師配置が常駐型から巡回型(チーム制)に変わりました。 3人の看護師がローテーションで学校を回る仕組みで、行政側は自立支援が進むとしています。
しかし、現場からは不安の声が上がっています。
日々の体調変化を、たまに来る看護師が把握できるのか?
宿泊学習では委託業者の看護師が来るため、子供にとって初めましての人に命を預けることになる。
効率化も大切ですが、命の安全と親子の安心が置き去りになってはいけません。
2. 保育の狭き門:希望しても入れない現実
医療的ケア児の保育所入所希望は増えていますが、育休延長目的以外でも入所保留(不承諾)となるケースが出ています。 理由は明白で、看護師等の専門職が確保できないからです。
令和8年からこども誰でも通園制度が始まりますが、現場の人員不足を解消しないまま制度だけ作っても、絵に描いた餅になりかねません。
3. 移動の壁:親が運転手にならざるを得ない
放課後等デイサービスの事業所から、悲痛な叫びが上がっています。 送迎の人員が足りないのです。
走行中の痰の吸引にはリスクがあり、看護師の同乗が必須。
しかし、看護師と運転手の両方を確保する余裕がない。
結果、送迎を断られ、親御さんが自分で送迎せざるを得なくなります。これでは親御さんの就労も休息も守れません。
4. 18歳の壁と8050問題
今回、特に深刻だと感じたのが、学校卒業後の生活介護の不足です。 医療的ケアに対応できる大人の施設が少なく、週に1日しか利用が決まっていないという事例も報告されています。
子供のうちは手厚くても、大人になった瞬間に放り出される。 これが続けば、高齢の親が成人した医療的ケア者を支える医療的ケア版 8050問題に直結します。
5. コーディネーターがタダ働きという異常事態
医療的ケア児と支援をつなぐコーディネーター。 松戸市には有資格者がいますが、現状は無報酬(持ち出し)で活動していることが明らかになりました。
役割もあいまいで、予算もついていないのです。
善意に甘えるシステムは、いつか破綻します。専門職には正当な対価と権限が必要です。
優しさを強さ(予算・制度)で支える政治を
議事録を読んで痛感したのは、現場の努力は限界に達しているということです。 事業所や家族の頑張りに依存するのではなく、行政が予算と人をつけなければ、この壁は突破できません。
・学校看護師の配置見直しと質の担保
・送迎支援車両と人員への助成強化
・成人期(生活介護)の受け皿整備
・コーディネーターの正規予算化
私は行政書士として、そして政治を志す者として、これらの課題をかわいそうという感情論ではなく、具体的な制度改革として訴えていきます。